司馬遼太郎記念館会誌「遼」90号
1月20日(土)発行
「歴史小説に不似合いな“定説”」高島幸次
円形放射状に署判された「傘(からかさ)連判状」について講演。
傘連判状の機能については、現在の歴史辞典や日本史教科書などでは「首謀者隠し説」や「一味平等説」が定説として紹介されています。
しかし、200点ほどの傘連判状を分析すると、首謀者を明示した傘連判状も少なくなく、署名位置で身分の上下が明らかな傘連判状も見つかっています。
そこで、従来の定説に変わる新説として「神罰代行説」を提唱しました。
それは、傘連判状では連判内容の遵守を神に誓約し、もし裏切り者が出た場合には、他の署判者全員が神に代わって裏切り者を処罰することを承認し合うための連判状だったという理解です。
下るか否かわからない神罰を待つのではなく、実力で罰を下すのです。
セーラームーンじゃないけれど、「神に代わってお仕置きよ!」ですね。
550円
→詳細 司馬遼太郎記念館
天神寄席1月席「日本語学者が惹かれた落語」
1月25日(木)18:30~(開場18:00)
天満天神繁昌亭(大阪市北区天神橋)
桂咲之輔「初天神」/林家卯三郎「親子酒」/桂梅団治「代書」/笑福亭仁嬌「天狗裁き」~仲入~【鼎談】「落語と役割語」金水敏(放送大学大阪学習センター所長)・高島幸次(大阪天満宮文化研究所所長)・桂春若/桂米二「三枚起請」
天満天神繁昌亭では、敷地を提供している大阪天満宮に敬意を表し、毎月25日の夜席を「天神寄席」と銘打ち、さまざまな企画を開催しています。髙島幸次先生がコーディネートする、月替わりの豪華なゲストとのトークも大人気。今月のゲストは金水敏さんです。
朝日カルチャーセンター中之島教室「古文書に学ぶ」
毎月、原則として第2第4月曜日11:00〜12:30
朝日カルチャーセンター中之島教室(大阪市北区中之島)
講師:高島幸次
江戸時代の町方や村方に伝わる古文書・古記録を中心に読み解きます。しかし、講座の目的は崩し字を「読む」ことではありません。「読む」ことを通じて、その内容から当時の社会のあり方、先人の生き方などを学びます。従来の事件や人物の羅列ではない新しい歴史学によって、江戸時代人の記憶に迫ってみましょう。
1~3月全6回 1/8、1/22、2/12、2/26、3/11、3/25( 11:00~12:30)
会員17,820円
→詳細&申込先 朝日カルチャーセンター